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  • その女性は87歳で緑色の物を身の回りに集める事が趣味だった。部屋には蛙、河童などの置物が飾ってあり、緑と縁は字が似ていて縁起が良いというのが理由で、それを聞いた時はなんだそんな事かと思っていた。周囲の人によく感謝する人だった。CM、ヘルパーいろんな人に支えてもらっているが特にひとり娘は、毎日来ては身の回りの世話をしてくれるので、とても嬉しいと小声で話しておられた。しばらく元気に過ごされていたが風邪をきっかけに体調を崩し、花が萎れるようにして逝ってしまわれた。関わりが途絶えた今となってはもう確認できないが、愛娘の名前はもしかしたらみどりさんだったのではないかと密かに思っている…。※この物語はフィクション。